あわいを往く者

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頂き物 九十九の黎明 モウル&ウネン&オーリ

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 またしても綿野さんが、「九十九の黎明」のイラストをくださいました!! ありがとうございます!!!
 モウルの「光を映さない漆黒の髪」を絵でどのように表現しようか、と、思い巡らせてくださっていたとのこと。闇をたたえた髪を、ぼんやりとした輪郭で表しておられます。この手法は、綿野さん作「シダル」の賢者の瞳と同じなのですよ! お揃い!お揃い!
 現実に存在する高い光吸収率の物体というと、世界一黒い水性アクリル塗料「黒色無双」が思い浮かびます。サイトの写真等を見れば、まるで空間に穴が開いているかのようなくっきりとした黒色に対して、その輪郭は心持ち滲んでいるように感じますね……なるほど……。
  
 そして、その不思議な髪を手に取ってむちゃくちゃ真剣に観察しているウネン~~~!! イラストを原寸大で見てくださるとわかるんですが、ウネンの手の上側に動きを表す効果線があるんですよ。髪をわしょわしょしながら光の当たり方を変えて見比べているのか、手を近づけたり離したりして指が闇をまとう様子を確認しているのか。気合いの入った膝と腰にも注目です。
 当のモウルの表情が、また最高ですね! 他ならぬウネンの頼みだし(ウネンが「髪の毛触らせて!」って言い出せる頃には、モウルもウネンに心を許していると思うので)、知的好奇心の発露となれば彼もかなり寛大に受け止めるでしょうが、さすがに、ちょっと、えーと、あのさ、いつ終わんのコレ、って感じでしょうかw
 オーリはというと何とも言えない表情で二人を見ているわけですが、これ、実はウネンを微笑ましく思って彼なりにニコニコしているのだそうです。仕事をしていないのがグッジョブな表情筋……最高かな!
  
 デフォルメ具合もとても可愛くって、焚火が作り出す雰囲気もほんと素敵で、児童書の一ページを幻視しそうです。
 綿野さん、素敵なイラストをありがとうございました!!

綿野さんのサイトはこちら。
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