あわいを往く者

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王たちの機械

 
「脊柱」と呼ばれる塔があった。
そこでは数多くの機械が、それぞれの役割を持って動いている。
機械は「精神」を持たない。
それこそが「人間」と「機械」の圧倒的な差である。
人間は言う「脊柱には関わるな」と。

しかし今、ユウリとキリアは「脊柱」を目指す。
自らの記憶と意思のチカラで。
(サイトの紹介文より)
 
 一度は滅びかけた「人間」が再び甦りつつある世界、「機械」の領域に立つ「脊柱」という名の塔に挑む少年と少女の物語です。
「精神」を持ち得ないがゆえに「精神」を持つ人間に執着し、「精神」を奪い取る「機械」達。「精神」を奪われた「人間」は、不可解なちからで肌を剥ぎ取られて死んでゆく。そんな理不尽で恐ろしい敵でしかなかった「機械」ですが、謎が明かされてゆくにつれ、恐怖はその矛先を変え、容赦のない現実がじわじわと腹の底を冷やしてゆきます。
 精神とは、意思とは何なのか。何が人間を人間たらしめるのか。砂嵐の中にそびえ立つ、緩やかなS字を描いて天と地を繋ぐ塔、の映像がとにかく印象的で。センスオブワンダー、たっぷり堪能させていただきました!

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王都警備隊

Windy Hill  
中世欧州風(?)異世界ファンタジー。王都シエナを舞台にした、元盗人が主人公の似非ミステリ。脱走国王や胃痛病み側近などがレギュラー陣のシリーズ作品。(サイトの紹介文より)
 
「元気で威勢のいい女子」萌えとともに、戦う組織萌え、謎解き萌えのど真ん中を見事に射抜かれてしまいました。とにかく登場人物達が魅力的で、主人公リーファは勿論のこと、彼女に振り回される王達が愛しくて仕方ありません。彼らが繰り出す軽妙なやりとりに、バディ萌えまで刺激される始末ですv
 そして、生き生きと描かれているのは人物だけではないのです。街角の景色は勿論、辺りを渡る風のにおいさえも紡ぎだすのは、癖の無い、でも味のある文章。するすると頭の中に入り込んできて、読み始めたら止まらなくなること必至です。

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王室繁盛記

Romance in Farce
  • 作者:RIF 様
  • 掲載サイト:Romance in Farce R18
  • 備考:一部性描写あり
 
剣も魔法も出てこない仮想歴史恋愛小説 ……とサイトの説明文にもあるとおり、架空の世界を舞台にした、ファンタジーと言うよりもヒストリカル・ロマンスと言う方がしっくりくる雰囲気のシリーズ物です。
 
 コメディタッチな物語には、つい声を上げて笑いそうになり、シリアスな物語には、息を呑んで文字を追い続けてしまいました。
 抑制の効いた言葉の奥に垣間見える、物語や登場人物に対する深い愛が、より一層読み手をお話の世界へと引き込んでくれます。
 一筋縄ではいかない登場人物達の中でも、個人的にアンヌ姐さんが大好きです。「愛」と「陰謀」の同居具合が素敵過ぎますv

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