あわいを往く者

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EARTH FANG

The Spirit of the Mystic Valley  
新石器時代のシベリア。神霊を敬いながら暮らす〈森の民〉のもとへ、南から、太陽神を信仰する開拓者たちがやってきた。友好の使者として送られたマシゥと、狩人の青年ビーヴァの、友情と闘いの物語。
狩猟民族、シャーマニズム、シベリア諸民族の民話・神話を題材にしています。
(サイトの紹介文より)
 
 シベリア風の世界を舞台に、異なる文化・価値観を持つ二つの民族が出会い、衝突し、どうしようもない状況に陥りながらも、それでもより良き未来を求めて足掻く人々の物語です。
 森を敬い、森を構成する一員として大自然に寄り添うようにして生きる森の民に対して、比較的温暖な南方出身の、森を切り拓き大地を耕し、大自然をも征服しようとする開拓者達。王の使者として少し遅れて開拓団に合流したマシゥは、森の民の狩人ビーヴァと親交を結び、彼らの生きざまを理解してゆく……のです、が。
 丁寧な筆致が、人々の生活や文化、信仰をあますところなく描き出すと同時に、血なまぐさい民族間の対立を容赦なく眼前に突きつけてくれます。寒冷地の厳しくも豊かな森の景色も、まるで目に見えるよう。
 人と自然との関わりを描いた壮大なる叙事詩、堪能させていただきました。

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