あわいを往く者

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WEB小説リンク集

タグ別 » 現代

輪廻の花

Cheerful!
  • 作者:日向そら 様
  • 掲載サイト:Cheerful! R18
  • 備考:一部性描写あり
 
突然目の前に現れた、式神多々羅。
「嫁に貰う約束だった」と言い張る多々羅に困惑する環。
前世と現世の因縁とは……?
(サイトの紹介文より)
 
 現代舞台の伝奇物です。大鏡神社の一人娘である高校生の環が、ふとした事で解いてしまった封印。現れた式神・多々羅とともに、彼女は破邪の剣を手に、心の弱い人間を蝕むという瘴気を祓う使命を背負う事になるのです。
 迷いながらも困難に真っ向から立ち向かう彼らのひたむきな眼差しと、軽妙な語り口が、重苦しくなりがちなテーマをどんどん読ませてくれます。
 絡み合った伏線が、すうっと一本にまとまっていくさまは、爽快の一言。
 個人的に、シリアスなシーンでも下心を忘れない多々羅が大好きですv

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夕庭

snail-paced
  • 作者:佐藤ひろ 様
  • 掲載サイト:snail-paced
     (2012/12/31閉鎖されました)
  • 備考:一部性描写あり
 
 彼女が密かに恋焦がれる彼は、幼馴染の少女を想い続けていた。
 彼が惹かれた彼女は、彼の親友でもある幼馴染を慕い続けていた。
 報われない想いを抱える二人の軌跡が、ふとした事で重なり、やがてそれは彼ら四人の関係を静かに変化させていく……。
 
 自分が切望して手に入れられなかったものを、全て持っている(と思われる)人間に対する羨望、そして嫉妬。自分自身を痛めつけてもなお抑え切れなかった感情が、昇華した瞬間の、目も覚めるばかりの夕焼けの美しさに胸を打たれました。
 四者四様の繊細なる心の動きを見事に描き出す筆力には、脱帽です。

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フライディと私

P Is for Page  
雨風がしのげて、食料と水と話し相手兼召使まで用意された無人島に漂着したラッキーな私(ロビン)と、そこで出逢ったフライディの物語。(サイトの紹介文より)
 
 軍属という先輩遭難者の「フライディ」と、高校生の「ロビン」。運命的な出会いを経てバディとなった二人を描くシリーズの、一番最初の物語です。
 一人称という、表現に制約のある手法を使っているにもかかわらず、語り手を取り巻く周囲の気配さえも描き出す、その手腕。全編から漂う、翻訳小説のような雰囲気にも思いっきり酔いしれました。
 と、書き手としての野暮な視点はこれぐらいにしておいて。
 とにかく、勝気で何事にも真っ直ぐなロビンと、彼女に頭の上がらない(という状況を楽しんでさえいる)フライディのやり取りが楽しくて仕方ありません。シリーズを通して、読めば読むほど幸せな気分になれる素敵な物語ですv

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秘密の部屋

ddb
  • 作者:ゴロ 様
  • 掲載サイト:ddb R18
  • 備考:一部性描写あり
 
柚川沙織は16歳。両親に言われ、乗った車の
着いた先は、とても大きく立派な
日本家屋の屋敷だった――――
(サイトの紹介文より)
 
 迷いの無い細やかな文章が描き出す、秘密の、部屋。あれよあれよという間に、どっぷりと物語の中に引き込まれてしまいました。
 理不尽な状況に呑まれつつも、それに屈しない沙織の強さがとても格好良いです。勿論、その他の登場人物もとても魅力的で(まあ、一部例外な方はいらっしゃいますけど:笑)、それ故、それぞれが抱える悲しみや苦しみに、胸を打たれどおしでした。
 感動的で、でもしっかり官能的で、二度美味しいとはまさしくこの事かもしれません。とにかく、言葉責め最高。

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Dr.高辻シリーズ

M2L -Meet to Love-
  • 作者:pea 様
  • 掲載サイト:M2L -Meet to Love-
     (2011/5/31閉鎖されました)
  • 備考:一部性描写あり
 
美形歯科医師高辻朗(あきら) vs 天然系OL大森みゆきのラヴでコミカルな日常。(サイトの紹介文より)
 
 一見紳士に見えるDr.の、腹黒……じゃなくて明晰な様子や、ひねくれ……じゃなくてクールな態度に、翻弄されるみゆきさんが可愛らし過ぎますv
 Dr.の溢れんばかりの愛情と下心を、明るく軽くさらりと描き出す一方で、ここぞというところで濃厚な筆致が堪りません。
 時に甘く、時にほろ苦く、口当たりは抜群。軽妙でありながら堅実に綴られた物語が、ストライクど真ん中です。

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ツーリングを少々

P Is for Page  
25歳OL 趣味は書道、クジラグッズ集め、それにツーリングを少々(サイトの紹介文より)
 
 どこか泥臭く、体育会系で、それでいて爽やかでカッコイイ。この話を読んで先ず思ったのが、「私もバイクに乗ってみたいかも」でした。
 ある日突然「バイクに乗ろう」と思い立った珠緒が、おろおろしながらも免許を取り、ツーリングに出かける。他愛も無い人生のひとコマに、こんなにも沢山のモノが詰まっているという事にはっとさせられました。過不足の無い文章の見事な事、情景がすうっと頭に入ってくるのも感動です。
 特定の車種の名前を出さない、という作者様のコメントに、同じ事を考える人がいた、と一人喜んでいたのはここだけの話ですv

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コレクター

金曜日は雨がいい  
孤高の怪盗・山猫が残した「コレクション」に因縁アリな男三人。駆け出し盗人のマット、やり手画廊オーナーにして人畜有害な危険物ブルース、裏街道の便利屋フランキー。不本意ながらタッグを組む羽目になった三人が「山猫コレクション」を追う果てに見るものは。(サイトの紹介文より)
 
 直球一本勝負のマットと、慇懃無礼を時々通り越してしまうブルース、無愛想だけどカッコイイ(ファンの欲目)フランキーの、テンポの良い会話と情景豊かな文章が、まるでドラマを見ているかのような気持ちにさせてくれます。
 スリルと冒険の影に覗く、切ない、時に心温まる人間模様。でも、まるっと総括しようとすると、何故かお互いに悪態をつきながら右往左往している三人の姿が浮かび上がってくるという……。とにかく、個性的でタフな三人組がとてもお気に入りなのでしたv

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籠女

emergence - R18恋愛小説  
ある日パソコンに送られてきた一通のメール。仕組まれた罠に気付かずそのメールを開いた瞬間、それは二人の男に弄ばれる陵辱の日々の始まりだった。(サイトの紹介文より)
 
 センセーショナルな紹介文にちゃっかりしっかりノせられて、軽い気持ちで読み始めた私ですが、ほどなく目が画面から離せなくなりました。ハードな展開は目次で警告されたとおり、それはそれで大満足(*^^*)なのですが、同時に登場人物達の心の動きが、半端ない説得力をもって読み手を物語に引きずり込んでいくのです。
 臨場感溢れる文章が描き出すカタルシス。そうして訪れる救済。読み終わった時には、しばし感動を噛み締めてしまいました。
 
 
 この話の登場人物達を下敷きにした「翠の王国」というファンタジーバージョンも、サイトで連載中です。こちらは一転して穏やかな雰囲気の、でも切なさ溢れる物語となっていますv

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朝焼色の悪魔

 
九州の地方都市で謎のホームレス集団死が発生、それに関わった少年が虫が炎に飛び込むように自ら命を絶った。彼らが死ぬ前に言った共通の言葉は「アカイ」。それは、ある男の野望の下に仕掛けられた、バイオテロの始まりであった・・・。(サイトの紹介文より)
 
 新種のウイルスによるバイオテロと、それに立ち向かう人々の物語です。
 題材が題材だけに残酷な場面も現れますが、タフで魅力的な登場人物達のお陰で夢中で読み進められました。凛々しくて強い由利子さんと、どこまでもイイヒトな葛西巡査のコンビがお気に入りです。
 シリアスな場面が続くかと思えば、時々、ニヤリ、とほくそ笑むようなネタが仕込まれてて、飽きさせてくれませんv

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