- 作者:右 様
- 掲載サイト:小説家になろう
財宝の番人として古今に名高いドラゴン、その一頭であるリエッキが守るのは今は亡き司書王の図書館だった。(サイトの紹介文より)
書物の庇護者たる彼女は、火竜であるにもかかわらず決して炎を吐かなかった。
炎は本を燃やすものと、そう断じて。
物語好き、本好きならば、喰いつかずにはいられない、ストーリーテリングという魔法。その威力たるや、物語の外側にいるはずの我々読み手すら、虜にしてしまうほど。複数の時間軸を自在に行き来する語りに、心地よく踊らされます。
少女の姿に身をやつした火竜と、その「親友」である比類なき語り部の、絆の深さに何度も泣かされたかと思えば、因縁の宿敵「左利き」のアンビバレンスに萌えいやむしろ燃え、「相棒」の空気を読まないハイテンションっぷりに癒やされ(ええ、大いに癒やされ)、そして何より美しい文章そのものにも酔いしれました。
それでは、説話を司る神の忘れられた御名において――はじめましょう。
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