The one who treads through the void

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CONTRADICTING BLOCKS 後書き

 このたびこの物語の加筆修正版を電子書籍として出版していただきました。
 このプロトタイプ版は、電子書籍用に改稿する以前の、旧来版となっております。誤字脱字の修正を含めて今後一切手を入れることはありません。漢字変換ミスや慣用句の誤用、アクロバティックにふらつく視点も、言葉足らずでご都合主義的な展開も、全てこのまま永久保存です。どうか、どうか寛大なお心で受け止めてくだされば、幸いです……。
  
 電子書籍版は、一~六話のそれぞれにエピソードを追加したほか、七話クライマックスも大幅に書き直し、物語全体を再構築いたしました。単純に文字数を数えると、27,000字削除して、45,000字新たに書き下ろしております。詳細については、「主な加筆内容」に記しておきましたので、もしも興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、どうぞご覧になってみてください。
 プロトタイプ版ともども、是非よろしくお願いいたします。
  
  
2012/5/20 GB 拝
初稿の連載終了時の後書きは、以下に。

連載を終えて

 
 長編、二本目、無事終えることができました!
  
 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、実は、この話は当サイトのもう一つの長編「黒/の/黄/昏」に端を発しているのでした。
 幼馴染みカップルのシキとレイ、そこにちょっかい(?)を出す彼らの魔術の師匠であるロイ、という構図にて、ロイ先生の不幸っぷりを嘆く読者の方からのコメントに勝手に触発され、「もしも先生が先手を打ったなら」という仮定のもと、舞台を別世界に移しての単発掌編をWeb拍手の御礼画面用にものしたのが、そもそもの始まりです。
 こう、なんというか、作者の煩悩直撃なシチュエーションゆえに、調子に乗って続編、続々編を書いたあたりで、「黄昏」のパラレル物やパロディ物と言うには無理があるぐらいに登場人物が独自に進化を始めてしまい、ならば、と本格的に一からプロットを練り直して、現在に至ります。
 よって、作者の中ではもうこの「撞/着/す/る/積/木」という物語は、完全に独立した一つの物語となっています。
 勿論、「黄昏」を読んでいなくとも問題無いように綴ったつもりなので、本来なら、こんなくどくどしい解説など必要無いかと思いますが、登場人物名に「黄昏」の名残がありますので、疑問に思われる方もいらっしゃるかな、と余計な気を回してのネタばらしと参りました。笑っておおさめくだされば幸いです♪
  
  
 本当は、さっさと二人をラブラブにしてしまって、あとはひたすら背徳的な、そしてどこまでもベッドとは無縁の(笑)ベッドシーンを書きたかったのですが(←相変わらず、身も蓋もない……)、話を練り込めば練り込むほど、志紀は拗ねるは朗はヒネるは、全然大人しくおさまってくれません。こうなったら二人を完全に納得させてやるしか無い、と、その結果の物語です。
 294KB費やしてやっと、朗先生は「無理矢理」のツケを全額払うことができました。なんとか綺麗に片付いて、作者も胸を撫で下ろしております。
  
 本編は完結しましたが、まだまだこの二人にまつわる妄想は尽きません。時系列的には「続編」となるんでしょうけれど、位置づけとしてはあくまでも「番外編」で、ラブラブでアレな二人にご足労願うことになると思いますので、またよろしくお願いしますv
  
  
 最後になりましたが、長くて辛気臭い物語にお付き合いくださった皆様、本当にありがとうございました!
 読んでもらえたということだけでも励みになるのに、コメントや素晴らしい絵までいただけて、もう嬉しくて仕方がありません! ありがとうございますー!
  
 ではでは、また次の物語でお会いしましょう。
  
  
2007/11/8 GB 拝